トーキョーナガレモノ

日本映画の旧作の感想。でもそのうち余計なことを書き出すだろう。

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遊び

少女には名前がない。少年には名前がない。 雑貨屋の店先の赤電話で電話帳をめくっていた少女(関根恵子)に、少年(大門正明)が背後から声をかける。 「誰にかけるんだい?俺が探してやるよ」 少女は貧しい女工からキャバレーのホステスに鞍替えして見違えるほ…

妻は告白する

——以上で本件の審理を終わるが、最後に被告人は何か言うことがありますか。もし自由の身になったら、どうするかね。 ——今度こそ、幸福な結婚をしたいと思います。殺人罪の被告として、こんな辱めに遭うのも、今までの結婚が不幸だったからです。 * 彩子(若尾…

くちづけ(1957)

拘置所で偶然知り合った若い男女が恋に落ちるまでの二日間。「くちづけ」(増村保造監督・1957年大映)のプロットはそれだけである。 * 選挙違反で捕まった父の面会に小菅の拘置所を訪れた大学生の欽一(川口浩)は、所内の売店で差し入れ品のお金が足りなくて困…