トーキョーナガレモノ

日本映画の旧作の感想。でもそのうち余計なことを書き出すだろう。

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銀界

久しぶりに山本邦山+菊地雅章「銀界」(1974)を聞く。

邦山のアルバムで聞いたことがあるのはこれだけなので、邦山の音楽性についてとやかく言う資格は自分にはない。

銀界

銀界

 

 

和楽器とジャズのコラボレーションというと、興味のない人にはキワモノっぽく聞こえるかもしれない。しかし不思議なことに、「銀界」は邦山の尺八と菊地らピアノトリオが見事にマッチし、ジャズのジャズらしさが響いてくる奥深いアルバムになっている。といっても、単にサックスあるいはトランペットの代役として尺八をフィーチャーしているのではなく、尺八の自然な音の拡がりを活かしながら、邦山の呼びかけに菊地がピアノで応える、和洋の楽器のインタラクションが美しい。

 

素晴らしいアルバムを世に贈った邦山に合掌。

人間国宝 尺八奏者の山本邦山さん死去 NHKニュース