トーキョーナガレモノ

日本映画の旧作の感想。でもそのうち余計なことを書き出すだろう。

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2013-11-01から1ヶ月間の記事一覧

白木万理

録画したまま放ってあった「必殺! THE HISSATSU」(貞永方久監督・1984年松竹)と「赤い夕陽の渡り鳥」(斎藤武市監督・1960年日活)を続けて見る。 前者はテレビ朝日系列の人気時代劇の映画化、後者は日活アクション全盛期の和製西部劇で、内容もスタッフも全く…

土曜は寅さん!(4)

「男はつらいよ」シリーズ第5作「男はつらいよ 望郷篇」1970〔昭和45〕年。 むかし世話になった政吉親分が危篤だと聞きつけ、すぐにも札幌の政吉の許へと駆けつけようとする寅次郎だが、先立つ旅費がない。金を借りようにもとらやのおいちゃんは雲隠れ、帝釈…

連想読書

勤労感謝の日の先週末から週明けにかけて、5冊ばかり本を読んで過ごした。 会計用語でいうところの「後入れ先出し法」ーーつまりいちばん最近買ったものから読み始めるーーで本を読むクセが自分にはあって、買ったはいいがつい読み始めるチャンスを失したた…

良いことを毎日3つ書くと幸せになれるか?

RIETI - 良いことを毎日3つ書くと幸せになれるか? ペンシルバニア大学のセリグマン教授らが提唱したポジティブ心理学において、人々がどうしたらもっと幸せになれるかの研究が行われている。セリグマンらの研究では、毎晩寝る前に良いことを3つ書くことを1…

東野英治郎

東野英治郎の話をもう少し。 先日逝去した作家・山崎豊子の生涯を取り上げた2013年11月19日のNHKクローズアップ現代では、「『大地の子』で国民的作家の地位を不動のものにした山崎さん・・・」というナレーションが入っていた。「大地の子」を映像化したNHK…

土曜は寅さん!(3)

シリーズ2作目「続・男はつらいよ」(1969(昭和43))に、寅次郎のかつての恩師、坪内散歩(東野英治郎)という人物が登場する。かつて悪童寅次郎にゲンコツを食らわせた坪内先生は、いまは隠居して自宅で英語塾を開いているという役どころ。 坪内先生を演じる東…

大阪ど根性物語 どえらい奴

きのう、なぜ日本の起業家の生涯は映画にならないのかというエントリを書いた後で思い出したことがあった。 起業家の映画がポピュラーにならないのは、おそらく、事業を興して財をなす人が尊敬の対象にならない風土があるからだが、例外もある。浪速の商人(…

なぜ日本の起業家の生涯は映画にならないのか

三菱村といわれる、東京丸の内の一角を用事で歩いて一休みしていたとき、ふと思った。 「これだけ立派な企業王国を作り上げた人物なのに、なぜ自分は岩崎弥太郎の生涯を知らないのだろうか?」 岩崎弥太郎を知らないのは、単純に岩崎の生涯を描いた映画を見…

波止場の鷹

石原裕次郎という俳優を知ったのはテレビドラマ「太陽にほえろ!」での刑事課長=「ボス」役からで、すでにその頃の石原の顔にはふっくらとした丸みが出ていた。だから石原のずっと若い頃、「狂った果実」をはじめとする作品での、育ちの良さと精悍さの両方を…

お金と手間をかけずに画像編集

私の節約術「セツヤクエスト」 きのうのエントリでアップロードしたポイントカードの画像は、このように作成した。 ポイントカードをショットノートの罫線に合わせて置き、専用のiPhoneアプリで写真を撮る。これで大体の傾きは補正される。手許にあったショ…

名画座のポイントカード

私の節約術「セツヤクエスト」 名画座と言われる、旧作中心の映画館の入場料はロードショー館やシネコンより安いが、それでも一回1000円から1200円ぐらいする。どの映画館も20本から30本ぐらいの作品で1週間から1ヶ月前後の特集企画——たとえば小津安二郎特集…

女囚101 しゃぶる

小原宏裕監督の1977年のロマンポルノ作品。ストーリーは刑務所での日常と回想シーンが交互に展開する。(ネタバレ注意) 小さなバーのママ珠江(谷ナオミ)は、ある日、店の前の通りで怪我をした流しの歌手・ケン(村川達夫)を自室で懐抱するうちにやがて深い仲に…

美保純

NHK連続テレビ小説「あまちゃん」を見ていたとき、データ放送でキャストのプロフィルを一つ一つ観ていたら、物語の舞台である北三陸袖ヶ浜の海女のひとり、熊谷美寿々を演じる美保純のプロフィルが「映画でデビュー」としか触れられていなかったのが少し気に…