トーキョーナガレモノ

日本映画の旧作の感想。でもそのうち余計なことを書き出すだろう。

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2015-07-01から1ヶ月間の記事一覧

誇り高き挑戦

昔のことを蒸し返す奴はけむたがれるのが普通だ。 しかし深作欣二のいくつかの作品では、昔のことは忘れたという奴が悪役に回る。「仁義なき戦い」(1973)の終盤、広能昌三(菅原文太)が狡猾な親分山守義男(金子信雄)に絶縁を言い渡す場面。広能は山守の腰巾着…

内戦終結後のカンボジアでクソガキとサムライスピリッツをプレイした話

今週のお題「ゲーム大好き」 クーロン黒沢は「電脳アジアコピー天国」(秀和システム1993年・絶版)でアジア各国のゲーム事情を面白おかしく紹介している。90年代前半のアジアのゲーム市場はアーケード用・家庭用ともに日本製品のコピーでほぼ席巻されていたと…

人斬り与太 狂犬三兄弟

ラーメンにのせるチャーシューは一、二枚の方がいい。 そのほうが丼の小さな世界におけるチャーシューの希少価値を高めるし、どのタイミングで食べるかっていう作戦を立てるのも、じっくり味わうのも楽しい。一杯のラーメンにおけるチャーシューの存在意義は…

乾いた花

元ヤクザの親分で俳優の安藤昇のインタビュー「映画俳優安藤昇」(ワイズ出版)を読んでいたら、こんな発言があった。 大体、博打というのはスリルがあるから面白い。金は命から二番目に大切なものだろう。にもかかわらず、それをオモチャにするのだから、これ…